2001/11/23〜25 電車の旅

11月も下旬、東京も朝夕はだいぶ冷え込むようになって来た、今日この頃・・・。 こんな時こそ、思い切ってもっと寒い地へ!?とばかりに、今回の旅は、山形県は上山温泉に決定!! 僕らの旅行はもっぱら車がほとんどだが、今回は珍しく電車の旅をしよう!という事から始まった。 11月23日(金)AM6:00に自宅を出発。普段の生活(車の旅)では、全く縁のない60P近いリュックを2人で背負って、 JR中央線で東京駅へ。AM7:56発の山形新幹線『つばさ』に乗る。今回は、電車で食べる駅弁も一つの楽しみだった・・・。しかし、早朝という事もあり、ユキコはサンドウィッチ、俺は少し無理してとり肉弁当。車窓か ら流れる町並みを見ながら頬ばる。 (無理してる・・・。)福島で東北新幹線と分かれ、いざ、山形県へ。しかし、僕も久しぶりに乗った新幹線だけど、最近の新幹線はすごい形しているよな〜。 AM10:30上山温泉駅に到着。山形駅の3つ手前の駅である。いかにも東北の温泉町らしく、のどかな雰囲気だ。タクシーが待つロータリーを横目に、まずは町名物?と聞いていた、上山城を目指す。 そう、今回の旅は『歩く』ことも目的だ。日頃、車に全ての移動を任せている脚にムチを入れる。のんびりとした町並みを楽しみながら、数十分歩くとお城に着いた。元禄時代に取り壊され、300年あまりの年を経て、 再建された城は、町並みにあったひっそりとしたものだった。しかし、町の高台にあるお城の展望台から見る景色は最高だ。お城の周りを囲む上山町をもっと大きく囲む蔵王の山々。 反対側には月山、朝日連峰がそびえる。明日登る山はあの辺かな?と蔵王方面の山々を望む。しかし、蔵王方面の空模様が怪しい。

今回の宿泊予定は、蔵王山中腹にある、『ライザワールド・ウッディーロッジ』だ。上山町からは無料のシャトルバスが出ている。 上山駅からの最終便は、PM2:30だから、それまで温泉に入る事にした。しかし、人が少ない町である。紅葉も終わり、 スキーシーズンもまだというこの時期だからこんなものか。たまに町を歩いている人も、高齢者がほとんどだ。上山町は大きく分けて4つの温泉街があり、お城からバス始発停留所方面にある『新湯』に立ち寄った。 ほとんどの旅館は立ち寄り湯が可能のようで、僕らは『有馬館』のお風呂に入らせてもらった。 まるで貸し切り風呂のようにゆっくりと入る事が出来た。湯上がりには冷たい麦茶のサービスもあり、いたれりつくせりだ。 『有馬館』を出ると小雨が降り出して来た。カッパを着て、次に目指すは『春雨庵』という”たくあん漬”の由来として知られる、沢庵禅師という人がこよなく愛した所らしい。建物は約50年前に再建されたそうだが、からぶき屋根の厚みはすごいものがあった。 建物内にいた沢庵さんらしき人のろう人形はちょっと恐かった・・・。(笑)

バスの時間まで、まだ2時間近くある。昼も過ぎたので、腹も減ってきた。ここからバス停までに美味しいそば屋があると聞いたので、そこを目指す事に。小雨の中、国道458号線を高松方面に歩く。 すると、いかにもというような店構えのそば屋を発見!『やぶいち』というそば屋で、上山のそばは地元のそば粉を使った、太くてコシのある手打ちそばが有名らしい。早速、天ざるとビールを頼む。昼からビール!最高である。 これも電車・徒歩の旅ならではだ。上手い!!本当に上手かった。コシのあるそばはもちろんだが、てんぷらも美味しかった。お店を出ると雨も止んでいた。数分先のバス停で、蔵王高原坊平行きの最終バスを待つ。バス停もいかにもという古びた待合所だった。

町中を歩いた疲れか、ビールを飲んだせいか、2人ともすっかり40分余りのバスの中で寝てしまった。 もちろん乗っているのは僕らだけ。終点の蔵王高原坊平のウッディーロッジに着いたところで運転手に起こされた・・・。 蔵王山の標高約1000mに位置するロッジだが驚くような寒さはなかった。山頂付近の雲行きは怪しい。明日の山登りが心配である。 明日の登山ルートは蔵王山刈田岳から入り、お釜〜馬の背〜熊野岳〜地蔵山〜蔵王温泉を予定している。 早速ロッジの管理人に聞いてみると、山はすべて冬仕度で閉山しているらしく、ロープウェイも山頂付近へ続くエコーラインも封鎖されているみたいだ。なおかつ、今日は悪天候・・・。 明日は厳しいかも?と言われてしまった。

翌朝、あきらめ気味で直接バスで蔵王温泉を目指そうと、準備をしていると、この晴天。僕らの登山したい気満々の服装を見た管理人の人が、行ってみるか!と言ってくれた。思わず2人とも笑みがこぼれる。 軽食をロッジで購入し、いざ出発!!  まずはロッジから続くスキー場を登って行く。僕らは冬シーズン、良く滑りに行くが芝生の斜面を歩くのは今回が初めて。 この斜面は中級?上級?と想像しながら登り続ける。結構登り歩くとスキー場のコースって急斜面だった。歩く事1時間余り、雪がチラホラ見えてきた。途中動物の足跡なんかも見る事が出来た。きっと冬ごもり前に餌を捜しまわっているんだろう。 スキー場のリフトも終点になり、ここからが本当の登山道だ。広いコースから一気に幅1m位の笹の葉に囲まれた狭い道になる。道沿いには上から流れてくる雪解け水が小川を作り、ところどころで氷をはっている。 そう今日の天気は地元の人も最近はでは珍しいと言うくらい暖かかった。

雪が積もった狭い登山道の脇には、2〜3mはあるであろう目印棒が5m間隔おき位に立っている。きっと真冬は雪がここまで積もるのだろう。東京では考えられない事だ。 登山道がもう冬期封鎖されているエコーラインとぶつかった所で休憩をとる。 標高1500m位だろうか?エコーラインのアスファルトにも数センチの雪が積もっていた。通行止めも納得できる。 ここから先の登山道は、狭く雪も多く積もっていたので、エコーラインを歩いて刈田岳を目指す。途中、山形県と宮城県の県境辺りでお釜に続くリフト乗り場があった。勿論、駐車場には車など1台も無く、一面雪。 リフトも閉鎖している・・・。刈田岳に行くには、このリフトの下を登るのが早いと雪がびっしりと積もった急斜面を登って行く。必死で登り着いた刈田岳山頂付近は、とてつもない強風だった。 立っているのもやっと位で、刈田嶺神社や周辺の建物には勿論人影も無く、風のけたたましい音と、吹雪で、気温も一気に下がった。手袋とニット帽を装備して完全防寒する。

いよいよ、今回の目玉!?であるお釜との御対面である。お釜付近は雪斜面と強風でなかなか近づけない。熊野岳側の避難小屋方面から覗き込む。火山特有の荒々しい景観の所々に雪が積もり、不思議な雰囲気だ。 強酸性の火山湖は太陽光線で色を変えるらしいが、いまいちわからない・・・。しかし、これぞ自然の驚異だと感じた。続いて、今回の山の中で、一番積雪量が多かった熊野岳に進む。ここで数名の登山者と出会ったがこんな低山でも、 皆、時期が時期だけに完全防寒装備だった。今回登った山の中で、一番高い山が、この熊野岳の標高1841mだった。この高さでも今の時期、充分な紅葉と雪景色が楽しめた。 そのまま地蔵山を経由して、蔵王ロープウェイで蔵王温泉街へ降りた。もちろん、蔵王温泉で約5時間のトレッキング疲労を解消!!全ての疲れが取れたはずが、既に脚が筋肉痛・・・。 若いのか年なのか?(笑)温泉街ではあちらこちらの軒先きで、こんにゃく団子を茹でていて、湯煙に誘われて食べてみる。 旨い!固めのこんにゃくで歯ごたえ充分だった。 ここから宿まではバスも電車も無いので、タクシーで移動。最初は歩こうとも思ったが、これが正しい選択だった。タクシーで約30分。上り坂のいろは坂状態だった・・・。宿に着く直前に野うさぎも見る事が出来てラッキーだった。 宿に着くなり早めの夕食をとり、あっという間に眠りに着いたのはいうまでもない。(笑)

翌朝、最終日は朝食をすませ、午前一番のシャトルバスで上山温泉駅へ向かった。東京へ帰る新幹線はPM3:36。4時間程時間がある。そこで、普通列車に乗って山形駅へ行く事にした。 普通列車は東京ではあまり見られない、手動扉だった!! 山形駅に着き、周辺にある山形県郷土館や山形県立博物館を見てまわった。

昼食は、またまたガイドブックで見つけたそば屋。1日目のそば同様、コシのある美味しいそばだった。(後に山形はラーメンも美味しい事を知った・・・。) その後、山形駅のお土産屋で色々見てまわり、蔵王温泉街で食べたこんにゃく団子が忘れられなく思わず買ってしまった。再び上山温泉駅に戻り、新幹線を待つ。 PM3:36、無事新幹線に乗り込み夕暮れの山形県を後にした。